大天使とエメラルド

 

 

世界四大貴石のエメラルドには色々な伝説があります。

 

神の寵愛を受け 天使のリーダであった ルシエル は

うぬぼれや 慢心から 神と対立し

天界を追われ堕天使、魔王ルシファーとなってしまいます。

 

神は魔王ルシファーを倒すべく

大天使ミカエルに炎の剣を授け

ルシファーとの決戦に挑みました。

 

大天使ミカエルの一撃は 魔王ルシファの王冠に

はめこまれていたエメラルドを叩き落し

ルシファーを地獄に幽閉することに成功します。

 

魔王のエメラルドは天使達によって守られ

のちに イエス キリストの最後の晩餐で

使用された聖杯になったといわれています。

 

また 別の説では ルシファーの 叩き落された

エメラルドは 地上に落ち砕けたため

地上で発掘されるエメラルドはヒビやキズが多いのだとも言われます。

 

中世の伝承では エメラルドは魔術的な石といわれ

死後の世界で生まれたエメラルドは

悪魔の秘密を知っているため

悪魔に立ち向かう力があるとも言われていました。

 

また古代エジプトの クレオパトラは クレオパトラ鉱山と名付けた

エメラルド鉱山を持っており

エメラルドをこよなく愛したといわれていますが

残念ながら 古代の装身具にみられる

エジプト産のエメラルドは良質なエメラルドはありません。

 

エメラルドの効果としては 時代や国、宗教によってちがいますが

特に共通して言われているのは

眼に関する病気に効果があり、興奮を鎮める効果、

悪魔、魔女を遠ざける力があり

エメラルドは

万能の力を持っているといわれます。

 

エメラルドは

グリーンがエメラルド 、薄いグリーン、薄いブルー〜濃いブルーをアクアマリン

無色透明をゴッシェナイト。

イエロー〜ゴールドをヘリオドール

ピンク色をモルガナイトといいます。

一般的には 宝石質のエメラルドはアクアマリンの五倍の価値があるといいます。

 

色合いで呼び名が変化するのは 淡い色の場合判断が微妙ですが

鉱物名だと 簡単です。

エメラルドもアクアマリンもすべて 緑柱石(ベリル)です。

 

 

鉱物標本的な話をしますと

エメラルドの緑の発色はクロムによる発色と言われていて

硬度7,5〜8と非常に硬い石といえます。

鉱物標本としてのエメラルドは どうしても 宝石として

カットできるレベルのものはなく(あってもひじょうに高価です。)

どうしても質は落ちますが

所々 半透明なきれいな標本を探すことも出来ます。

中国産、ブラジル産 コロンビア産 パキスタン産などが

流通していますが コロンビア産は質は良いですが

小さい標本が多く 値段も高めです。

ブラジル産、中国産は ペグマタイトからの産出で

石英(クォーツ)を母岩に 柱状結晶の見られる

標本が手ごろな値段で購入することが出来ます。

 

 

inserted by FC2 system